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sproutおぼえがき

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国会問答

5月9日 木曜日
快晴 とてもあたたかい



先日の国会質疑で、安倍首相がヘイト・スピーチについて答弁した内容が話題になっている。

ヘイト・スピーチの心理を、「他の国を辱めたり、攻撃的になることで自尊心を回復しようとしている」として、それは「間違っている」と言ったことは、誰かもツイッターで言っていたけど、じっさい安倍さんが個人的にどう思っているかしらないが、公の場でそれを言ったっていうことに意味があるように思う。

本当は、内心ヘイト・スピーチをする人に共感しているけど、自分のfacebookとかに書き込まれちゃって、その親玉みたいに見なされてるのはちょっとヤバいな…、と思って火消しにかかっただけかもしれないけど、美辞麗句だろうが、おためごかしだろうが、「そういうの、よくないと思ってます。」と一国の代表が公の場で言ったっていう事実は、そののち国を縛る。

でも、質問をした民主党の人も、安倍さんも、他国の国旗を焼かないとか、和を重んじ、礼儀正しく、寛容で、謙虚だとかいうのが、「日本人」のよさだと言っているところがどうも気になった。

それは別に日本人のよさじゃなくて、人としてのよさだろうよね…。
それを「日本人はそういう国民じゃない」と何度も強調することで、「中国人や韓国人はやってるけど、おれたち日本人は出来が違う」と言っているみたいに聞こえた。

日本人だって中国人だって韓国人だって、やる人はやるし、やらない人はやらない。
そして日本人の大多数はやらない人なことを私たちは知っているけど、それは中国だって韓国だって絶対にそうなのだ。

安倍さんの発言に戻ると、そういうヒロイックな言葉は、あっというまに「誇りをけがされて黙っていないのが日本人」「最後まで決してあきらめないのが日本人の誇り」みたいなのにすりかわってしまうだろう。

ヘイト・スピーチ自体は、いやだなあ、そういう人には近づきたくない、と思うし、もし政治家でそんな人がいたら、次の選挙では落ちてほしいと思う(そういう人都庁にいるけど)。
世間の風潮がみなそうなって、人の気持ちはそうそう変えられないにしても、自然にそういうことを言うのは不利だというくらいになってヘイト・スピーチが非主流になったらいい。

でも、本来ヘイト・スピーチは規制されたりするものじゃない。
ある言論がヘイト・スピーチかそうじゃないかを決めるのは容易ではないし、どんな言葉を使って意見を表明するかはその人に権利がある。
それを是か非とするのは、法律じゃなく、社会がそれをしなければならないのだ。
規制がひかれたら最後、なにもかもが「解釈」でどうとでもなる、みんながわれさきにと自主規制する日本みたいな国では特に、現政権や権力者への批判も「ヘイト・スピーチ」として抹殺してしまう、きゅうくつな世の中を招いてしまうにちがいない。
なんとなく注意しとかなきゃいけない気がする問答だった。


安倍さんは、facebookについての質問は前もって知らされていなかったとのことだけど、安倍さん自身の火の粉も払えて、まったく懲りてない都庁の人のオリンピック関連のフォローもできて、もしかして言論規制にも布石をひけちゃう(?)、安倍さんたらとっても都合のいいパスを受けて、ずいぶんすらすら上手に答えられたものだよなー。(ぼうよみ)



あと、ヘイト・スピーチはいまネット世界の人々の専売特許みたいに思われているけど、リベラル系の人や、一般的に頭がよいとされている教養派(?)の人たちのなかにもそういう傾向のひとけっこう多い。
意見の違う、かみついてくる人をwつきでさらして笑いものにする感じね…。論破できるけど味方にはつけられない。もし同じ場所にいたら仲良かったんじゃないかみたいな感じする。
最終的に何がしたいんだ。

意見が違う人のヘイト・スピーチには眉をひそめ、同じ側の人の同様の言葉にはこっそり溜飲をさげる。
そういう気持ちは自分のどこかにもある気がする。
by titypusprout | 2013-05-09 19:58 | Comments(2)
Commented by マツモト at 2013-05-11 11:19 x
あ、痛っ!
ラストの3行、思い当たるふし、多すぎ。

ヘイトスピーチもラブスピーチも、自分の言葉に酔ってる感じがしたら要注意、と思っています。
世の中、LOVE or HATEだけで成り立っているわけじゃないということをわかっている人は、たとえ言いたいことがあっても、酔ったりはしないんじゃないかなあとか。
政治家なんて、自分に酔ってる人の集まりじゃねーか、そもそも、そんな人じゃなきゃ政治家になんてなろうとしないんはないの、ぐらいに偏見を抱いてと警戒してるので、たとえ一見冷静なスピーチでも騙されないぞ、とかさ。
Commented by titypusprout at 2013-05-12 08:52
マツモトさん
言葉で相手をふりまわすって、快楽なんだよね。自分が正しいと思っていればいるほど…だからよりコントロールが難しい。暴力なら、どんな理由があっても常にうしろめたさがつきまとうけど、言葉は基本善の側にいるというお墨付き(?)があるからか…。
政治に関してはとくに、言葉のあいだや後ろにあるものを常に疑ってみることって大事だよね。最近は、政治家の言葉を賞賛するも批判するも、ひとことひとことを額面通りに受け取って感情的になったり正義ぶってみたり、ナイーブすぎる…とハラハラしてしまいます。
声の大きい人しか政治を動かせないみたいだけど、そもそも声の大きい人ってろくなもんじゃないじゃないの…って思うと政治が世の中をよくするっていう前提がそもそも間違ってる気がしてくる(笑)
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