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sproutおぼえがき

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築地のち猫

6月10日 月曜日
晴れくもり 湿気多め



元同僚の友人2人と待ち合わせして、築地でお昼ごはん、のち日本橋。

築地はまた一段と外国人観光客がふえてにぎわっていた。
場内に入ろうと後ろにまわると、小田原橋の撤去作業中。
川は埋め立てられてとうにないが、ずっと欄干だけが残っていた。
埋められていた遺構も掘り出しているんだろうか。
橋のたもとには、チネチッタの書き割りみたいな真っ白い西洋風の看板建築がある。
胸のあいたドレスを着た、イタリアの下町女が顔を出しそうな窓。
でも半分はまった雨戸は木造で、そこだけ和風だ。

築地は地上のにぎわいについ気を取られてしまうけど、町のつくりや運河のあとなどがおもしろい。
一度地図を持ってゆっくり歩いてみようと思うのだけど、いざ行くとなると寿司!わーい!と気を取られていつも忘れてしまう。

市場のはじっこは隅田川の河口、橋を渡れば月島と佃島。そして反対側に歩けば歌舞伎座にどーんとぶつかる。
東京はおもしろい。
市場の豊洲移転は正式に決まったのだろうか。
食べ物を扱う市場の用地が土壌汚染っていうだけで反対するには十分だけど、それだけではなくて、銀座からたった10分足らずの場所に別世界が広がるこのおもしろさ、そこで働く人々の気概、たとえば、ターレット(市場を縦横無尽にかけめぐるあの一人乗りのカート)で堂々と築地の大交差点を横切る仕事人たちの、あのえばった感じ。利便性や効率だけを見ていればとるにたらない、けれど確実に築地市場をかたちづくる核になっているもの、そういうのはここから動いたらもう戻ってこない、市場はただの職場になってしまう気がする。
歴史的に見れば日本橋から築地へと、江戸東京の拡大に合わせて移転してきた魚河岸だけど、もう広がらなくてもいいんじゃない、歩ける距離を保とうじゃないの、という選択がもうあっていい頃じゃないか。

ぜいたくにも寿司を食べて、ぶらぶらと銀座を抜けて日本橋まで歩いた。
中央通りもまた、あちこちでビルの新築工事がかまびすしい。


日本橋に行ったのは、三越で、岩合光昭の「ねこ歩き」展みるため。
チケットをもらったので。

最終日だったので、岩合さんのサイン会がおこなわれている。
すごい人。女性ばかり。男のひとはたいてい一人で並んでいて、みんな髪の毛がもじゃもじゃしている。
岩合さんは黒山の行列の先で、立ったままサインをし続けていてかわいそうだ。

写真展は大量の猫写真の大サービスだった。
さわりたくなるようなのばかり。
ほんとうに猫の変態なんだなあ。

会場外にある、あなたの猫の写真を自由に貼ってくださいというコーナーは、観覧者の持参した愛猫のスナップで埋め尽くされていた。なんでこれをわざわざ選んたのか皆目わからないような遠写がさりげなく場所をちらして何枚も貼られていた(みんな同じねこ、同じ場所)。
めまいがしそうなほどの、愛好家による愛猫の無数の愛情写真。どれもかわいいけどみんなつまらない。でも愛情だけは伝わってきて、私も友人に携帯で撮ったうちの猫の写真を見せた。
ここは岩合写真のすごさを一層きわだたせるためのコーナー。

展覧会の売店で売られている猫グッズをながめる。
へんなのばかり。
猫好きには二種類いる。こういう猫グッズが好きなひとと嫌いなひとだ。

今日は町でほんとうの猫には会わなかった。
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場外のお寺の前で、迷えるバスガイドの娘さん
by titypusprout | 2013-06-11 01:39 | Comments(0)
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